エコプラザ多摩説明会 1日目

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のんびりし過ぎて、部会の人たちの集合時間に間に合わず、妻がでかけるついでにエコプラザまで乗せていってもらった。ギリギリに到着して会場入りしたときには既に満席。関心度が高いというべきか、満席になる程度で収まってしまったのは残念なことなのか。。。座る場所も無いんで、とりあえずほぼ最前列の壁際に立つことにした。多摩市側は市長、助役をはじめ、環境部、施工業者(栗本鐵工所)、環境調査を請け負った多摩市の企業(名前失念)、計12名が出席。住民側は後日の報告では570名ほどが参加した模様。 説明会は5時間にわたり、終わった(強引に終わらせられたというのが正確な表現だろうが)時間が20時だった。まず、配られた資料に沿って50分弱の説明があり、その後は延々質疑応答の時間となった。しょっぱなに賛成派の女性が発言したり、終わりごろに、どちらかというと立ち位置は行政側だという女性が発言していた以外は基本的に反対派からの質問、意見だった。ただ、質疑応答で発言した人の大部分が多摩市外の人(特にはるひ野地区、若葉台地区)で、多摩市在住という方からの発言が少なかったのは残念な点だ。そもそも参加者の割合からいっても多摩市の人が少なく、温度差が如実に現れていたと思う。

多摩市が言いたいことを要約すると、
・まず計画ありき。3月末の着工は絶対死守であり、住民への周知が不十分であったことを認めつつも、(着工までの1ヶ月弱の期間に限定して)理解を得られるように勤める。
・化学物質が出るのは承知の上。100%の安全性など最初から考えておらず、100%を目指して努力を続ける。また、そのための十分な対策を行った施設であると認識している。現代の生活は化学物質に囲まれたものであり、コンビニ弁当を温めても出るし、カップ食べても出る。出るのは分かりきったことで、問題は程度の差だ。
・サーマルリサイクル(燃やした熱を発電に利用すること)もひとつのリサイクルだが、燃やせば基準値以下とはいえダイオキシンが出るわけだから安全とは言えない。(川崎市は燃やしてるでしょ?と、なぜか市長は必ずこれを持ち出したがる)
・焼却ではなく圧縮することを決定するに至った経緯として、識者、市民からの代表などを含む委員会によって1年半協議した結果である。多摩市はプラスティックを埋めない、燃やさない。(ただし、そう決定した経緯は明らかにされておらず、どのような協議を経てこの結論に至ったかは公開された議事録からは読み取れない)
・容器包装リサイクル法に乗せることで、収集したペットボトルの再商品化委託料の5%を自治体が負担するだけでよく、95%を事業者に負担させることができる。これにより、過剰包装などによる廃プラスティック増加を低減させることが可能と考える。
・全国980の自治体で800以上の同種の施設があり、近隣にも府中市、日野市の圧縮施設が多摩川沿いにある。これらで健康被害が認められておらず、まとめられた情報も無いことから、多摩市の施設も問題が無いものと考えられる。(比較対象が無いので、自分のところも問題が有るとも無いとも言えない)
・住民の十分な理解を得られていないことは認識しており、周知の方法に問題があったことも認めている。(とはいえ、着工時期は絶対守る)

とまぁ、こんな感じだ。(かなりざっくりだけど)
司会の何とかさんの進行の悪さは相当なもので、市長は市長で基本だんまり。誠実に対応すると言った割りに、かえって不信感を募らせる結果となったことは誰の目にも明らかだったはず。説明不足だったと認めていながら、行政のトップがあの態度だ。ああいうのを見ていると、雪印、耐震強度偽装問題、不二家の問題などなど、危機管理に問題があるとどうなるのかということを全く理解していないようだ。トップの姿勢が最も重要なのに、理解を得ようとする努力を全くしないくせに「誠実に対応する」などと軽々しいことを口にするのは問題だ。まして、壇上の市職員の7人中、多摩市在住なのは2人だけ。結局彼らにしてみても人事なのだ。
17:50から20分の休憩を挟み、説明会は延々続いたわけだけど、対策部会の方から「このままじゃいつまでたっても終わりませんよ。収拾の方法を考えてください。」との意見が出され、何を思ったか、司会の人が20時で終わることを決定。質疑も途中の状態で市長と助役は逃げるように退散。その後場内は騒然とし、強引に会を終わらせた職員を取り囲んでひと悶着あった。意見を受けて、多摩市民向けに大きな会場で再度説明会を行うことを約束したものの、合意を得てから着工すべきという意見には耳を傾けず、多摩市の態度が口先だけだということを証明したに過ぎない説明会になってしまった。