自分の目で見た実家はこれが最後になりました

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解体を依頼していた建設屋には、解体の予定が確定したら教えてくれるように伝えていたのですが、実際には解体が終わってからの連絡しかなく、結果、2022/9/21がこの目で実家を見た最後の日になりました。

実家を後にするとき、解体中の様子くらいは見るチャンスがあるんじゃないかと思っていましたが、何とも残念です。
帰り際、寝ていた部屋や居間に酒と塩をまいて、360度カメラで家の中をぐるっと撮影してから玄関を施錠しました。
戦後に祖父母と子供2人がこの地にやってきて、原野を切り開いて人が住めるようにした土地です。
そういう歴史もあって、この地域では「開拓」と呼ばれています。
募集に集まった開拓者の中でくじ引きして家の場所を決めた結果、この場所になったんだそうです。
祖父からは「三代目が家をつぶすんだ」と言われたことがありました。
潰すようなことはありませんでしたが、結果的には三代目がこの家を無くす決断をしたことになります。
原野だったところに1つの家族が移り住んで、たった80年でそこから居なくなろうとしています。
そう考えると、土地を持つというのは結構なリスクだと思わずにはいられません。
田畑と山林を相続しましたが、田んぼは農家に売ることしかできず、誰でもいいのでタダであげてしまうことができません。
自分が農業をやらなくても、子々孫々、この土地は相続され続けなければいけなくて、その都度、誰のためでもないダムの使用料だったり、固定資産税を払い続けなければいけないわけです。
田んぼも畑も、手入れをしなければ隣接する土地の持ち主に迷惑がかかりますし、遠方からではどうすることもできません。
家は取り壊せば済みますが、頭の痛い問題が残り続けます。

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この日は、帰りに母の家に寄ることができました。
和食の店で食事をごちそうになって、妹の写真を見せてもらいました。
親が半分同じでも、どこも似てないもんですね。