Fixing Jabra EVOLVE 65 修理

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:
eBayでJabra EVOLVE 65を追加購入。
というのも、春先に買った同65は、特定の周波数で左のスピーカーがビビるようになってしまって、我慢するのがきつくなってきたから、修理に出すにせよ売却するにせよ、別のヘッドセットが必要だと思ったから。
EVOLVE自体は、ヘッドセット自体にミュートボタンが無いことと若干側圧が強めなこと以外、特にマイクのノイズキャンセリングの機能はほぼ満足していて、EVOLVE2 65が激安にでもならない限り、あえてほかのヘッドセットに乗り換える必要は感じていない。

P_20201011_190723.jpg
実は一度UKからEVOLVE 65を購入したものの、eBayのグローバルシッピングで発送できない品物だという判断が下って、センターで没収されてしまった経緯があって、ヘッドセットは結構UKからの出品が多いのに、UKの出品に手を出すことはできず、やむなくUSの出品から探しているという経緯がある。(もちろん返金済み)

今回はUSの出品者から買ったものの、スピーカーがスライドした位置でちゃんと止まらないという訳あり状態のを手に入れた。ただ、実際に届くまで、それがどういう状態を意味しているかまでは写真からはわからなかった。
で、実際に届いたしなものの「固定できない」理由がこれ。
スピーカーの長さ調整するところの、カチカチとクリック感があるあの機構が内部で折れていて、かつ、ヘッドバンドからこの板が抜けないようにストッパーの役目も兼ねているので、スピーカーがスルスルとヘッドバンドから抜けてしまうという代物。
そればかりか、この板の中には穴が開いていて、左右のスピーカーを接続しているケーブルが通っているんだけど、爪の部分と残りの板が分離しているせいで、届いたときは、中を通っているケーブルが割れた2つのパーツの間から出てしまっていて、パーツをくっつける際に邪魔になってくっつけることができない状態だった。
写真は、試行錯誤して、割れた2つのパーツをくっつけるところまで成功した状態。

これが作業のための第一段階になるわけだけど、どうやって分離したパーツを引き寄せたかというと、マイクが無い側は、スピーカーについている銀色の化粧カバーを外して、ケースにドリルで穴を開けて、慎重にケーブルをラジオペンチで引っ張った。
マイクや基板、バッテリーが入っている側は、写真にあるように、ほんのちょっとだけケーブルが見えているところに爪楊枝を突っ込んで、そーっと引っ張っていった。ただし、ケーブルを引っ張ることで分離したパーツは寄ってくるものの、引き出したケーブルをスピーカー内部に押し込む作業が必要になって、これも実は簡単ではない。

あと、スピーカーがヘッドバンドとくっついている状態での作業はとても難しくて、理想的には、写真の銀色の部品がヘッドバンドから抜けたら楽なんだけど、隙間からドライバーを突っ込んでも抜くことは無理そうだったので断念した。とにかく、EVOLVE 65は、修理することを前提に作られていないので、何かあったら廃棄だと思ったほうがいいみたいだ。

jabra3.jpg

次の段階は、割れてしまった部品を、この狭い空間の中で、スライド機構を生かしたままどう固定するかを考えないといけない。分解するために取り外している(T6だったと思うけど、トルクスが必要)、板をカバーしている部品の裏に凸凹があって、その凸凹と、上の写真左で外れている小さい金具が接触してテンションがかかることでスピーカーが動かないようになっている。
最初、プラリシートを巻いて固定しようかと思ってプラリシートを買ったけど、シート自体が結構厚みがあって断念。とてもそんな隙間はヘッドバンドの中には無い。
次は、樹脂同士をボンディックのような高価なレジン接着剤でくっつけるというもの。ただ、ボンディックは高すぎるので、ファイブという、ボンディックの半額くらいのレジンを使ってみた。
貼り付けること自体はできたので、左右のスピーカーを同じ方法で修理して、カバーを取り付けてしばらくスライド機構に問題ないことを確認して満足していたところ、翌日、レジンが割れてしまって失敗。やはりテンションがかかるし、動いたり引っ張られたりする上にレジンの分で隙間がなくなって動きが悪くなっていたり、もろもろの要素のせいで耐久性までは確保できなかったようだ。

jabra_repair.jpg

仕方ないので、再度バラしてレジンをカッターで削り落として振り出しに。
あとは、両方のパーツに小さい穴を開けて、釣り糸を通して縛り、その上からレジンで固定する方法くらいしか残っていないだろうと思った。で、手持ちの鉄工用ドリル 1.5mmで穴あけを試みたところ、表面を覆う樹脂の奥に金属があるらしく、ドリルの刃がそこから全然先に進まない。
なんと、スライドするあの黒い板の中にはステンレスの芯が入っていたようだ。
だから、小さい穴から銀色が見えていたのか。。。

鉄工用ドリルではステンレスに穴を開けることはできないので、1mmのドリルの刃を買って穴あけに成功。
続けて、釣り糸で縛るつもりでダイソーに釣り糸を買いに行ったところ、釣り糸は無くて、0.28mmの針金を発見したので、針金を通して縛る方法に変更。
  • コバルト製のドリルで穴あけ
  • 細い針金で縛って、針金をレジンでコーティング
穴を開ける位置も重要で、板にはスピーカーを接続しているケーブルが通っているので、ケーブルから離れた位置にしなくてはいけないし、バンドからスピーカーが抜け落ちないようにするストッパーが機能して破損しなように気を付けなければいけないので、穴をたくさんあけるのは不可能。
で、行き当たりばったりでやってみたのがこれ。
結果からいうと問題は無かったんだけど、写真では針金が斜めにかけてあるけど、金属に穴を開ける位置は、元々樹脂に穴があって銀色が見えているところに開けたほうが良かったかも。

jabra2.jpg

ということで、jabra EVOLVE 65のスピーカーが故障しても修理する方法はあるけど、楽じゃないよという話でした。