クラクション鳴りっぱなしにつき

 家族と近所のパスタ屋に食事にでも行こうと、いつものように駐車場から幹線道路に出ようとしたときのこと。どこからともなくクラクションを鳴らし続ける音が聞こえてきます。「何考えてんだよ!」と思いながらも、鳴りやむのを待ってみましたが、一向に音が止まる気配がありません。それどころか、通過する車や通行人がこっちを見ています。「まさか?」と思いながらエンジンを止めてみると、クラクションも止まるではありませんか。再びエンジンをかけようとしたところ、またクラクションが鳴り始めます。ということで、犯人は自分自身でした。
 エンジンをかければクラクションは鳴りまくり。でも、かけないことには戻ることもできません。非常に厳しい状況だったのですが、動かさないことにはどうしようもないので意を決してエンジンをかけました。すると、ハンドルの角度によっては音が出たり出なかったりします。たまたまステアリングをまっすぐにしていると音が出るようでした。

 音を消す方法がわかったので、音が出ないくらいの角度でバックし、自分の駐車スペースまで戻しました。どこかでショートしているから音が出るんでしょうから、バラしてみればすぐにわかるはずです。ばらしてみたところ、配線自体はハンドルの角度に依存しません。ハンドルのボスの部分に輪の形で接点があるくらいです。が、そこに塗られているのはパッドグリスのようです。それも大量に。パッドグリスは成分として銅を含んでいるので、明らかに導電性です。前に乗っていた525でもグリスアップはされていたものの、普通にモリブデングリスではなかったかと思います。なぜにこの車体にはパッドグリスなのかはわかりませんでしたが、このグリスのせいでショートしていた可能性は高いと思いました。可能な限り拭き取り、元通りに組み直しましたが、それ以来クラクションは鳴りません。
 何とも馬鹿げたトラブルでしたが、誰がパッドグリスを塗ったのか、この点に関してはちょっと気になるところです。妻は相当に不愉快そうでした。