海外に来てもオークションのチェックは忘れません。ただ、せっかく海外にいるので、今回はeBayのIDを取得してUSのeBayをウォッチしてみました。先週ダウンタウンに行ったときにFOSSILの時計が何となくいいなと思って、それからというもの、毎日かっこいい時計は無いものかと探し回っていました。結局原点回帰というか、国産の時計に行き着いて、私の目に留まったのがSEIKO Sportura SBCG001(海外モデル名SLQ007J)でした。何より目を引くのがこの独立多眼の顔でしょう。9T82というムーブメントなのですが、一般的なクロノグラフはそれぞれが同じ枠の中に同居しているのに対し、このクロノに関しては分かれています。どうやら、こういう構造にするには非常に高度な技術が必要とされるらしく、部品点数もとても多いらしいです。9T82の月産台数が350個と書かれているサイトもあったので、組み立てが非常に難しいのでしょう。ちなみに、このモデルは9T82を採用したモデルとしては3代目になり、このモデルも含めて日本では全て台数限定で販売されています。個性の強さと数の少なさもあって、定価25万のこのモデルも国産バージョンとしては入手困難です。が、幸いにもモデルは海外では現行モデルで、SLQ007Jとして普通に買うことができます。
最初は海外通販サイトで買おうと思ったのですが、日本モデルと海外モデルでは、ケースの刻印が微妙に違うことと(国内はCHRONOGRAPH、海外はSportura)、ベルトのバックルが国内はワンプッシュ三つ折なのに対し、海外のはバタフライバックルなのです。海外で買うのはいいにしても、ベルトそのものは国産モデルのと交換した方が使い勝手はよさそうに感じました。その交換費用もあらかじめ考慮して、なるべく安く手に入れようとeBayをウォッチしていたわけですが、最低落札価格$1000、即決$1100で出品されていたSLQ007Jに入札したところ、即決を決意してページを閲覧したときには何故か即決ボタンが消えていました!eBayのルールは全くわからなかったのですが、出品してから、終了条件を変更できるみたいです。なんかフェアじゃありませんね。一応、出品者とはQ&Aという形で直接メールのやりとりを始めていて、買う気なら早めに連絡してくれということだったのですが、仕事の合間に返事を書いたりしていたので遅れてしまい、私が返事を出す直前に即決ボタンを削除したようでした。(後で謝罪のメールが来ましたが、購入の意思が無いだろうと判断したそうです)即決の手段がなくなったので、仕方なくオークション終了まで眺めていたのですが、終了間際10秒の時点で確認したら見事に負けていました。ヤフオクとは勝手が違うeBayで、即入札価格を引き上げることもできずに終了し、殆ど手に入りかけていたはずのSLQ007Jを逃してしまいました。
気の早い私は落札する前に郵便為替で送るための現金を会社にあるATMで用意していて(それも$10札を100枚!札束です)、用意した$1000はそのまま帰国時に両替される運命となってしまったのでした。まぁ、帰国してからじっくり探すのもいいかと。でも、ダメもとでもう一度海外の通販サイトで安いところはないものかと探し始めました。ほぼ全てのサイトは既に閲覧済みだったのですが、ロシア語のサイトだけはさすがにスキップです。でも、あるロシア語のサイトに英国旗アイコンがあることに気づきました。とりあえず押してみると、普通に英語に切り替わります。結構国によって円に換算したときの値段のバラつきが大きく、ヨーロッパだと日本の定価と変わらない程度で、北米だと17万円くらい、ではロシアでは?早速英語のページでSLQ007Jを探してみると、なんと、1,100USDと出ているではありませんか!目を疑いました。中古で$1100でもいいかと思っていたものが、ロシアでは新品の値段になってしまうのです。更に驚いたのは、日本では発売されなかったチタンモデルのSLQ011Jが$1434.2と、北米でのSLQ007Jの最安値と同じ程度の値段で買えてしまうのです。ここでポイントとなるのがベルトです。チタンモデルは海外仕様でありながら、日本のステンレスモデル同様の三つ折なのです。ケースにはTITANIUMという刻印もあり、針の色が黄色というのが特徴です。個人的には時計は重たい方が好きなので、そこだけが最後まで引っかかったのですが、レア度とベルトの使い勝手と値段を考えてチタンモデルをオーダーしてしまいました。EMSでの送料が$42ほど加わり総額$1475ほどです。オーダーするのはいいのですが、支払いの問題が出てきます。128bitSSLなどで暗号化されたサイトでのカード即決なら楽なのですが、このショップでは、直接の銀行振り込みとWesternUnionでのオンライン送金しか対応していません。ちなみに、日本でWUの窓口になっているのは駿河銀行の各支店のみです。他には選択肢がありません。自宅近くにも無いわけではないのですが、早く買ってしまいたいこともあって、他の方法を探しました。では、USでは窓口はどこなのかというと、ホテルちかくにあるQFCというスーパーマーケットで取り扱っているようです。これはラッキーです。現金を持ってスーパーに行けばいいだけですから。カードでの支払いもできるようだったのですが、100枚ある$10札を使い切ってしまうにはいいでしょう。総額には全く及ばないので、手持ちの$100札なども合わせて持っていくことにします。ただ、WUを使っても手数料は決して安くは無く、額が額なので$100ほど取られる見込みです。総額では日本円で19万ほどになるようですが、現在9T82を採用しているMX7000シリーズのチタンが定価35万円で、安い店では30%OFF程度と考えると、5万円以上は安く買えているわけなのでよしとします。その前に、果たして無事に送金できるのでしょうか?
コメント